ASIO in San Francisco, U.S.A|秋山 正年

昨年のアメリカ人工臓器学会(ASAIO)は、6月に西海岸のSan Franciscoで開催されました。例年ASAIO総会の前日にAnnual Pediatric Medical Device Dayという小児補助循環をテーマにした集まりと、MCS/VAD Universityという、補助循環についてのいくつかのテーマが発表され、皆でdiscussionするという集まりが行われてきました。今回このMCS/VAD Universityという集まりに初めて参加してみました(追加料金発生します)。
Universityとの名前だったので、若手やコメディカル対象なのかと予想していましたが、重鎮たちも含め錚々たるメンバーが参加しており、総会以上に盛り上がる内容でした。8人の発表者がおり、①History, Fundamentals, and indication for durable MCS therapyではVAD治療の歴史、②Acute and durable support for Intermacs I patientsではECMOやImpellaの使用についてガイドラインを示しつつ適正使用を説いていました。③The Good, the bad, and the ugly in durable device therapyでは種々合併症の話、④Technology for the care of right ventricular failure: indication and options、ここでは右心不全を予防するための様々な試み(術前、術中、術後で注意すべき点など)やImpella RPについて説明が行われました。⑤Current status of heart failure therapy、ここではCRTとLVAD/transplantの間にもう少し治療の選択肢を増やせないかということで、新しく開発中のデバイスの紹介がありました。⑥Durable LVAD and TAH for INTERMACS 1、主に両心不全に対するBiVADとTAHの成績について議論されました。⑦LVAD hemocompatibility: The human machine-interface、ここではvon Willebrand病の話で、当科の研究テーマの一つであり興味深く拝聴しました。またvon Willebrand病に対応するため拍動流ポンプの開発が進められていることには驚きました。また⑧Evaluation of the impact of designs and operation strategies on adverse eventsはEVAHEART Incの本村先生が発表されており、チップレス流入管についての紹介が行われていました。昼休みは特に決まっておらず、朝8時から夕方6時ころまでぶっ通しでdiscussionが行われ、非常に充実した会でした。会の後は、EVAHEART Incの本村先生から、EVAHEART Incがホテル最上階に借りた部屋で開催されるパーティーにお誘いいただき、Uber eatsで注文されたいろいろな食事、ビール、ワインでさらにVADについての話が盛り上がりました。

総会の方は例年通りの内容で、当時日本でもようやく導入の始まったImpellaやECMOについての発表を優先的に拝聴しました。
今年は新型コロナウイルス感染で多くの学会は中止され、海外も国内も移動制限されています。今年Chicagoで開催予定だったASAIOに演題を出していましたが、キャンセルとしました。来年のASAIOはWashington DCで開催予定ですが、そのころまでにはコロナウイルス感染が終息していることを願っています。