2018年4月28日から5月1日までアメリカ・サンディエゴで開催された,
American Association for Thoracic Surgery (AATS) 98th Annual meetingに参加させて頂きました。当地、サンディエゴは大変温暖な気候の都市であり、当時青森に勤務しておりました私は到着した際にやや開放的な気分になったことを覚えております。
さて権威あるAATSの定期総会には初参加したのでありますが、まず関心したことは同時に行われているSession数が少なく厳選されているということでした。国内の学会ですと演題数が非常に多く乱立していて、聴きたいSessionが複数あり時間が重なる場合はいずれかを諦める、または移動が大変であるといったことがしばしばあると思うのですが、AATSでは落ち着いて自分の席を確保して臨むことができました。また今までは教科書や論文上で名前しかお目にかかった事がない、著名な外科医の発表に多く触れる事が出来たことは興味深い経験となりました。中でもTirone David先生が齢70半ばに差し掛かりながらもなお、壇上に立ち、積極的に討論する姿に非常に感銘を受けました。幾つになっても研鑽とfeedbackを忘れない姿勢には感嘆しました。
私自身は、大学院時代の研究テーマであるVAD患者における後天性von Willebrand症候群に関する「Challenges to predict a risk of bleeding complication prior to LVAD implantation」という演題で、ポスター発表を行いました。Resident poster competitionということで、自分と同年代か幾分若い先生方が多く、また日本からの発表も多くみられました。当然のことながら英語力に自信のない私は、齋木教授に読み原稿のチェック、予行練習にお付き合い頂きまして、なんとか本番を乗り切る事が出来ました。質疑応答はさほど厳しくなく、比較的和やかなムードで終えました。その後は緊張から解放されて、美味しいステーキに舌鼓を打ったり、ビール、ワインに親しんだりと大変充実した時を過ごしました。今回はポスター発表でしたが、次回は口頭発表を、と思いを新たに帰国致しました。
最後にこのような発表の機会を与えてくださった齋木先生をはじめとする医局の先生方に感謝申し上げます。また業務の忙しい最中に、海外出張に送り出して頂きました、永谷部長をはじめ青森県立中央病院の先生方にも深く感謝致します。ありがとうございました。